20年前、取材のために訪れたバリ島。
そのときは、まさかここに住むことになるなんて、思ってもいませんでした。
最近、当時書いた本を持っている在住者の方から連絡をもらい、ふと立ち止まりました。
私とバリ島のご縁って、どこからはじまっていたんだろう、と。
写真のない旅の本

バリ島との最初の出会いは、2005年。本の取材ではじめてこの島を訪れました。
当時手がけたのは、写真が一切なく、モノクロのイラストと文章だけで構成された旅の本。ライターになりたての私には、なかなかハードルの高い仕事でした。
写真で説明できない分、料理の味もお店の雰囲気も、文章だけで伝えなければいけない。

「どう書けば、読んだ人が想像できるだろう」と頭を抱えながら、2週間ほど島に滞在して、いろんな場所を巡って、ひたすら書き続けました。
そのときは、ただ必死で。未来のことなんて、まったく考えていませんでした💦
バリ島はたくさんある行き先のひとつ
その後、バリ島だけでなく、上海、ハワイ、モルディブ、韓国、ギリシャ……いろんな国へ取材に行くようになりました。
もともと旅そのものというより、「現地で見たものをどう書くか」に夢中だったので、バリ島も当時はあくまで仕事の行き先のひとつ。
バリ島だけはなんか違った

YUKI他の国も好きだったけれど、バリ島にいるときだけ、「もっと長くいられたらいいのに」と思うようになって。
ライターの仕事に加えて、そのとき興味を持っていた化粧品づくりをビジネスとしてはじめることにしました。
バリ島に滞在できる理由を、自分でつくったんです。
流れに乗ったとか、気づいたら住んでいた、というより——居心地の良さを感じたから、自分で動いた。それが私の移住のはじまりでした。
あの1冊が、人生の流れをつくった!?


バリ島に移ってからは、他の国への取材仕事はぱったりとなくなり、今はこの場所で、バリ島のことだけを書き続けています。


残念ながら、当時書いた本は、今は手元にありません。
でも、悩みながら文章を絞り出していたあの感覚は、なんとなく今でも覚えています。
もともと文章が得意だったわけでも、本をたくさん読んでいたわけでもありません。それでも書くことをやめなかったのは、きっとそれが自分にとって、大切な表現のひとつだったからかもしれません。


今振り返ると、あの最初の1冊が、静かに私の人生の流れをつくっていたんだなと思います。
あの本がきっかけで、バリ島に関連したことを書く仕事が増えていき、取材のためにバリ島に何度も行けることになったのですから。
たまたま在住者の方に「この本を持っている」と連絡をもらったおかげで、バリ島とのご縁を思い出しました。
ご縁って、あとから気づくものなのかもしれませんね。
バリ島暮らしにまつわる記事はこちら



それではまた次の記事でお会いしましょう









